- テンプレートファイルとは?
- テンプレートファイルの種類は何がある?
- よく使うテンプレートファイルを知りたい
この記事では、WordPressのテンプレートファイルの基本から応用まで、初心者から中級者まで役立つ情報を解説します。
この記事を読むことで、WordPressテンプレートのカスタマイズ方法を学び、webサイトをより魅力的に、より効果的に、そしてより個性的なwebサイトに変化させることができます。
- WordPressの構造を理解したい
- 高品質なwebサイトを構築したい
- 自分のプログラミングスキルを押し上げたい
そんなあなたのニーズに応えるために、この記事は網羅的に情報を発信します。一緒にWordPressテンプレートファイルを学んで、WordPressサイトを自由自在に作りましょう!
記事の執筆者
- Webサイト構築とデザインの専門家として活動中。
- 1級ウェブデザイン技能士、1級色彩コーディネーターの資格を保有。
- Webエンジニア歴8年、Webサイト制作会社の正社員として活躍。
- ブログ運営と自社サービス販売で総売上200万円以上を達成。
テンプレートファイルの種類
WordPressの心臓部ともいえるテンプレートファイル。これは、webサイトの各ページの構造とデザインを定義するPHPファイルのことです。
WordPressはこのファイル群を使い、webページを動的に生成します。さまざまな種類のテンプレートファイルが、異なるページやセクションのレイアウトを担当しています。
テンプレートファイルを理解することで、
- 効率的な開発
- カスタマイズ性の向上
- トラブルシューティング※
- 問題解決のプロセスであり、技術的な問題や障害において原因を特定し、適切な解決策を見つけ出す行為を指す。
など、以上のメリットを得られます。
さあ、WordPressを自在自在に構築するため、以下のテンプレートファイルを覚えましょう!
実際に使用するテンプレートファイルは、10種類未満であることが多いよ。使用頻度の高いファイルから覚えよう!
- 必ず使う
- 使うことが多い
- 半々くらい
- たまに使う
- 使ったことがない
ファイル名 | ページの種類 | 役割 | 使用頻度 |
---|---|---|---|
index.php | トップページ | サイトのメインページを表示する | |
front-page.php | ホームページ | サイトのホームページを表示する | |
home.php | ブログのホームページ | ブログのホームページを表示する | |
archive.php | アーカイブページ | 記事や固定ページのアーカイブを表示する | |
search.php | 検索結果ページ | 検索結果を表示する | |
404.php | 404エラーページ | ページが存在しない場合に表示する | |
category.php | カテゴリページ | カテゴリに属する記事を表示する | |
tag.php | タグページ | タグに属する記事を表示する | |
author.php | 著者ページ | 著者の記事一覧を表示する | |
date.php | 日付別アーカイブページ | 指定した日付に投稿された記事を表示する | |
attachment.php | 添付ファイルページ | 添付ファイルを表示する | |
page.php | 固定ページ | 固定ページを表示する | |
single.php | 投稿ページ | 投稿記事の詳細を表示する | |
taxonomy.php | タクソノミーページ | タクソノミーのリストや詳細を表示する | |
header.php | ヘッダー | ヘッダーを表示する | |
footer.php | フッター | フッターを表示する | |
sidebar.php | サイドバー | サイドバーを表示する | |
template-parts/ content.php | コンテンツ | コンテンツを表示する | |
template-parts/ post-header.php | 投稿記事のヘッダー | 投稿記事のヘッダーを表示する | |
template-parts/ post-content.php | 投稿記事のコンテンツ | 投稿記事のコンテンツを表示する | |
template-parts/ post-footer.php | 投稿記事のフッター | 投稿記事のフッターを表示する | |
template-parts/ content-none.php | コンテンツなし | コンテンツがない場合に表示する | |
template-parts/ content-aside.php | アサイド | アサイドコンテンツを表示する | |
template-parts/ content-audio.php | オーディオ | オーディオコンテンツを表示する | |
template-parts/ content-gallery.php | ギャラリー | ギャラリーコンテンツを表示する | |
template-parts/ content-image.php | 画像 | 画像コンテンツを表示する | |
template-parts/ content-link.php | リンク | リンクコンテンツを表示する | |
template-parts/ content-quote.php | 引用 | 引用コンテンツを表示する | |
template-parts/ content-video.php | 動画 | 動画コンテンツを表示する |
WordPressサイト制作でよく使うテンプレートファイル
テンプレートファイルを理解し、適切に活用することは、WordPressサイトの構築に欠かせないステップです。
- index.php
- header.php
- footer.php
など、各テンプレートファイルはサイト全体のデザインの一貫性を保ちます。正しく使いこなすことで、サイトの可読性、使いやすさ、そして全体の魅力を大きく向上させることができます。
それぞれのファイルの機能と役割を把握することで、より効率的で魅力的なサイトを構築できるでしょう。
テーマの必須ファイル(index.php)
WordPressのテンプレートファイルの中でも、index.phpは特に重要なファイルです。このファイルは、WordPressテーマのデフォルトテンプレートファイルとしての役割を持ちます。
フォールバックファイル | 他のテンプレートがない場合のデフォルトファイル。 |
---|---|
ブログポストの表示 | ブログのホームページやアーカイブで使用される。 |
カスタマイズの基盤 | テーマ開発やカスタマイズの出発点。 |
万能性 | 他のテンプレートが不足しているとき全ページに適用される。 |
これらの特徴から、index.phpはWordPressテーマの中核となるテンプレートファイルであり、サイトの基本的な表示や構造を定義する重要な役割を担っています。
トップページ(front-page.php)
WordPressサイトのフロントページ、つまりホームページの外観を制御するファイルです。このファイルが存在する場合、WordPressはブログのホームページとしてこのファイルを優先的に使用します。
WordPressの管理画面より、[設定]>[表示設定]>[ホームページの表示]の「最新の投稿」を選択されている場合、ブログのホームページとして表示されます。
front-page.phpはサイトの表紙として機能し、ユーザーがサイトにアクセスした際に最初に目にするページのレイアウトを決定します。
アーカイブページ(archive.php)
archive.phpファイルは、アーカイブページの表示を制御するために使用されるテンプレートファイルです。
- カテゴリー
- タグ
- 著者
- 日付
など、様々なタイプのアーカイブページのデフォルトのレイアウトとデザインを担当します。
このファイルを利用することで、ブログ投稿のリストや特定のカテゴリーに属する投稿の一覧を表示します。投稿記事の一覧を出力する基本的なコードは次の通りです。
<?php
// WordPressのループ開始
if ( have_posts() ) :
// 投稿がある間、ループを続ける
while ( have_posts() ) : the_post();
// ここに各投稿の表示内容を記述
// 投稿のタイトルを表示
the_title( '<h2><a href="' . esc_url( get_permalink() ) . '">', '</a></h2>' );
// 投稿の抜粋を表示
the_excerpt();
// 投稿の日付と著者を表示
echo '<p>Posted on ' . get_the_date() . ' by ' . get_the_author() . '</p>';
endwhile;
else :
// 投稿がない場合のメッセージ
echo '<p>No posts found.</p>';
endif;
// WordPressのループ終了
?>
archive.phpは、ブログの構造において中心的な役割を果たし、ユーザーが過去の投稿を簡単に閲覧できるようにします。
なお、archive-{post_type}.phpと付けることで、カスタム投稿タイプのアーカイブページを表示する際に、このファイルを自動的に使用します。
たとえば、カスタム投稿タイプが「product」であれば、そのアーカイブテンプレートファイルの名前は archive-product.phpとなりますね!
404エラーページ(404.php)
404.phpファイルは、webサイト上で存在しないページにユーザーがアクセスした際に表示されるテンプレートです。
ユーザーが存在しないページ、もしくは削除または移動されたページにアクセスしたときに表示されるのが、404.phpテンプレートです。
訪問者に対して利用者に親切なエラーメッセージを提供することで、ユーザーがサイトを離れることなく他のページへ誘導できます。
404.phpは、ユーザーが予期せぬエラーに直面した際のナビゲーションをサポートし、サイト内での滞在を継続させるための重要な役割を担います。
カテゴリページ(category.php)
category.phpファイルは、特定のカテゴリーに属する投稿を表示する際に使用されるテンプレートファイルです。
たとえば、"ニュース" カテゴリーの投稿を表示する際にこのファイルが使用されます。これにより、異なるカテゴリーに特有のレイアウトやデザインを適用することが可能です。
category.phpファイルが存在しない場合は、archive.phpを使用して、以下の優先順位でカテゴリーページを表示します。
- category.php
- archive.php
- index.php
category.phpのカスタマイズによって、カテゴリーページはより魅力的で、情報に富んだwebサイトになるでしょう。
なお、category-{slug}.phpと付けることで、特定のカテゴリーページを表示する際に、このファイルを自動的に使用します。
ヘッダー(header.php)
header.phpファイルは、webサイトのヘッダー部分を管理するために使用されるテンプレートファイルです。
このファイルを使用することで、webサイトの全ページにわたってヘッダーの一貫性と整合性を保つことができます。
header.phpには<head>タグ内の情報(例:メタタグ、スタイルシートのリンク、スクリプトなど)も含まれます。
なお、header.php を読み込むには、テンプレートファイルの開始部分(通常は <body>
タグの直後)に以下のコードを挿入します。
<?php get_header(); ?>
フッター(footer.php)
footer.phpファイルは、webサイトのフッター部分を管理するために使用されるテンプレートファイルです。
webサイトの全ページに共通するフッターセクションを表示するために使われます。フッターには通常、
- コピーライト情報
- 連絡先
- サイトマップ
- プライバシーポリシーのリンク
などの情報が含まれています。
このファイルによって、webサイトの全ページにわたってフッターの一貫性と整合性を保つことができるでしょう。
footer.phpを読み込むには、テンプレートファイルの終了部分(通常は </body>
タグの直前)に以下のコードを挿入します。
<?php get_footer(); ?>
タクソノミーページ(taxonomy.php)
taxonomy.phpファイルは、カスタム分類(カスタムタクソノミー)のアーカイブページを表示するために使用されるテンプレートファイルです。
カスタムタグやカスタムカテゴリー、カスタム分類に属する投稿を一覧表示するページのデザインを担います。
なお、taxonomy-{taxonomy}.phpとファイルを作成することで、それぞれのタクソノミーに特化した表示を実現できます。
特定のテンプレートファイルがない場合、WordPressは taxonomy.php を使用します。存在しない場合は、さらに一般的なarchive.phpが使用されます。
WordPressの基本構造を覚えよう
WordPressのテンプレートファイルは、サイトの様々な部分を構成するPHPファイル群です。
これらはWordPressテーマの核となり、webサイトの各ページのレイアウトや機能を定義します。
特定の階層や条件に基づいてWordPressによって適切に呼び出され、webサイトのコンテンツが表示されます。カスタマイズ可能で、テーマに応じて独自のデザインや機能を追加できます。
すべてのテンプレートファイルを覚える必要はありません。使用頻度の高く、重要なテンプレートファイルから覚えましょう。
- index.php:サイトの基本テンプレート。
- header.phpとfooter.php:すべてのページに共通するヘッダーとフッター。
- single.phpとpage.php:個別投稿と固定ページのレイアウト。
- archive.php:カテゴリーやタグに基づくアーカイブページ。
- 404.php:存在しないページへのアクセス時に表示されるエラーページ。